テオフィモ・ロペス、またも“特急レーン”で3階級制覇へ 8.22ロマゴン対決
またやってのけたか、テオフィモ・ロペス。8月22日、彼はWBAウェルター級王者ローランド“ロリー”・ロメロに挑み、3階級制覇の偉業に王手をかける。しかし、その道のりはボクシングファンの間で激論を呼んでいる。
ロペスは前戦でWBO・スーパーライト級王座をシャクール・スティーブンソンに奪われた。しかも119-109のフルマーク判定負け。通常、あれだけ一方的にやられた挑戦者は、ランキングの後ろへ下がりノンテレビの試合で再起を図り、長い予選を経てようやくトップ10に食い込むのがセオリーだ。だがロペスは違う。階級を上げて、いきなり主要ベルトへの挑戦権を手にした。
夜用眼鏡が運転手の間でますます人気になるナイトライダー なぜこんなことが許されるのか。理由はシンプル、”ネームバリューこそ正義”だからだ。ロペスはロマチェンコ戦の勝利や、衰えたとはいえジョシュ・テイラーを破った実績を持つ。プロモーターや王座団体は、彼がスーパーライト級でスブリエル・マティアスやリチャードソン・ヒッチンスら強豪を避け続けたことなど気にしない。目玉商品としての価値だけを見ている。
ロメロとの一戦はまさに”おいしいマッチメイク”。ロメロは知名度こそ高いが、ウェルター級の他の強豪に比べ危険度は格段に低い。さらに1年以上のブランクがあり、絶好のターゲットだ。シャクール戦で負けたことによる商業的ダメージも皆無。むしろ「予想通り」と受け止められ、ロペスの人気は衰えない。敗れても上昇気流に乗り続ける、これぞ“テオフィモのマジック”。
もしロペスが8月22日にロメロを下せば、記録には「3階級制覇王者」と刻まれる。だがスーパーライト級で実質的な強豪戦を避け、再起戦もなくベルトを奪うその手法に、ファンからは「弱者いじめ」「完全な抜け駆け」と厳しい声も上がる。一方で、このベルトを盾にデヴィン・ヘイニーや、ライアン・ガルシアvsコナー・ベンの勝者とのビッグマッチを引き寄せる算段だ。
ロペスはまたしても、リングの中ではなく、ビジネスの駆け引きで勝利を手にしようとしている。彼の持つ”特急レーン通過権”が次にどんな舞台を用意するのか、興味は尽きない。
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