WBOの“お手盛り”査定に物言い!シェラーズvsジャニベク、因縁のマッチメーク
ボクシング界で今、沸騰している論争がある。WBOがハムザ・シェラーズに対し、スーパーミドル級の防衛戦でジャニベク・アリムハヌリとの対戦を命じた件だ。
英メディア『talkSPORT』のパネリストたちはこの決定を激しく非難。特に、ジャニベクが過去に禁止薬物で12カ月の出場停止処分を受けながら、復帰後にWBOからいきなり2位に格付けされ、しかも挑戦者として指名された経緯に怒りを隠さない。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon 「薬物でタイトルを剥奪され、処分を受けた選手を、同じコミッションが上の階級で強制挑戦者にするなんて…まさにドーピングへの報酬だ」とパネリストのスペンサー・オリバー氏は手厳しい。
しかし、ここで見落とせない点がある。シェラーズ自身も、決して“王道”を歩んできたわけではない事実だ。
シェラーズは2025年2月、WBCミドル級王者カルロス・アダメスと引き分けたあと、階級を上げてスーパーミドル級へ転向。エドガー・ベルランガを5回KOで破り、その後わずか2戦目で、空位となったWBO同級王座をアレム・ベギッチと争い、戴冠した。
言うなれば、スーパーミドル級でトップコンテンダーとの対戦を経ずして、いきなりタイトルマッチにこぎ着けた“VIPレーン”を利用したも同然だ。
「落ちたランクを自力で這い上がるべき」と語ったパネリストの主張は、そのままシェラーズにも当てはまる。両者ともWBOの温情に預かっている点で同類であり、片方だけを批判するのは筋が通らない。
さらに、議論を呼ぶのは対戦相手としてのジャニベクの実力だ。33歳のカザフスタン人は、規格外のパワーに加え、五輪で培ったテクニックも兼ね備える。過去の薬物問題は論外としても、リング上での危険度は計り知れない。
一方シェラーズは、連打を浴びせられると固まる防御の癖がある。アダメス戦やオースティン・ウィリアムス戦で露呈した弱点を、ジャニベクが見逃すはずがない。
「クイーンズベリー・プロモーションズはこれまで恵まれたマッチメークをしてきた。ヨエニ・エルナンデスやオスレイズ・イグレシアスといった強豪とやっていれば、シェラーズの戦績は今とは違っていたかもしれない」と、業界ではささやかれている。
結果的に、WBOはシェラーズには優しい道を用意し、今度はジャニベクに“蜜への道”を開けたかたちだ。シェラーズ側としては、例外措置の申請、ステップアサイドの交渉、あるいはベルト返上という苦しい選択肢を迫られる。
熱いボクシングファンの間では、「これはフェアなのか?」と議論は尽きない。両者に通じる“規格外の出世”のツケが、いよいよリングの上で精算されようとしている。
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