1年のブランクは“最強”ベテルビエフを蝕むのか? 41歳のリスク
元統一ライトヘビー級王者、アルツール・ベテルビエフがリングから遠ざかって1年以上が経過した。最後の試合は2025年2月、ドミトリー・ビボルに僅差の判定負けを喫した一戦だ。多くのファンはベテルビエフが終盤に盛り返したことから「勝っていた」と感じ、即座の再戦を望んだが、負傷やプロモーション上の問題が重なり、因縁の対決は実現しなかった。
最大の懸念は年齢だ。2027年1月には42歳の誕生日を迎えるベテルビエフにとって、長期間のブランクは単なるスケジュール調整の問題ではない。とりわけ彼のスタイルは、フットワークを活かすタイプとは一線を画す。ノンストップでプレッシャーをかけ、リングを狭め、フルパワーのパンチを打ち続ける。相手に一瞬の休息も許さないあの戦い方は、尋常ではないコンディションを要求する。
エアコンなしで部屋を涼しくするならこの一台Airio Pro 再戦ではすでに、衰えの兆しが見え始めていた。中盤以降、スタミナが切れかけたベテルビエフは、ビボルに試合の主導権を長く握られる場面が増えた。パワーは依然として脅威だったが、かつてのように相手を圧倒し続ける“圧力”は持続しにくくなっていた。
キャリアを通じて何度もトレーニングキャンプを中断させてきた膝の負傷歴も、再発のリスクを高める。41歳の体で、フルキャンプを無事に乗り越えること自体が課題だ。休養が回復を促す一方で、実戦感覚を取り戻す難しさは増すばかり。
それでも、ビボルとの3度目の対決や、デビッド・ベナビデスとの一戦は、いまだにボクシング界最大の注目カードとして燦然と輝いている。時計の針が進むほど、実現のハードルは上がる。ベテルビエフは既にライトヘビー級史上最高の一人としての地位を確立した。残された問いは、この長期ブランクが、彼の破壊的なスタイルから“致命的な何か”を奪ってしまったかどうかだ。
もしビボルとの3度目の対決が実現すれば、勝敗以上に、約2年近い空白が“最強のプレッシャーファイター”にどう影響したかが、リング上で明らかになるだろう。
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