ノリス、ハンガリーGP圧勝!王者の走りで夏休み前に頂点へ
2026年F1前半戦の締めくくりとなるハンガリーGPは、まさにエンターテイメントの連続だった。トップ4〜5台が常に同じカメラショットに収まる熾烈な戦い。その中で、ランド・ノリスがポール・トゥ・ウインを達成した。だが、決して楽な勝利ではなかった。
ノリスはスタートでオスカー・ピアストリにターン2でかわされ、リードを奪われる。無線で「自分はチームメイトより速い」と主張したが、チームはリーダーであるピアストリを優先。ノリスはピットストップのタイミングで逆転を狙う。1回目のストップはピアストリが16周目、ノリスが17周目と順当だったが、勝負は2回目のストップで決まった。
夜用眼鏡が運転手の間でますます人気になるナイトライダー ピアストリが33周目にハミルトンをカバーするため早めにピットイン。ノリスはそこからアタックを続け、39周目にピット。このタイヤのフレッシュさの差が、後に大きな意味を持つことになる。さらに同じ39周目、ピアストリがカルロス・サインツのウイリアムズを周回遅れにしようとした瞬間、悲劇が起きた。
サインツはターン2でワイドに膨らみ、ピアストリがイン側にいるのを認識したかのように見えたが、急にレーシングラインに戻って接触。ピアストリは激怒した。サインツはチームから情報をもらっていたが、180度ターンの外側ではミラーでピアストリの位置を確認できなかったという。ペナルティは5秒に軽減されたが、ピアストリにとっては慰めにならない。
この接触でタイムをロスしたピアストリに対し、ノリスはピットアウト後、リードを築き始める。56周目にはバーチャル・セーフティカー下で3回目のピットストップを行い、ソフトタイヤに交換。そのまま差を広げ、優勝を飾った。一方のピアストリは、その後トランスミッショントラブルでリタイア。この若きオーストラリア人は、ここ1年ほとんど幸運に恵まれていない。
マックス・フェルスタッペンは、レッドブルのエアロデグラデーションやギアシフトの不調に悩まされながらも、ハミルトンを力強いオーバーテイクで抑え、2位を獲得。フェラーリはプラクティスから最速だったが、ハミルトンは予選で3グリッド降格、ルクレールは予選でトラックリミット違反によりタイム抹消と、自らのミスでレースを難しいものにしてしまった。
今季ここまで圧倒してきたメルセデスは、なぜかペースが上がらず。アントネッリは予選で減速旗無視のペナルティを受け7番手スタート。そこから3位表彰台に這い上がり、チャンピオンシップリードをハミルトンに50ポイント、ラッセルに59ポイントまで広げた。まさに「ダメージリミテーション」の見本だ。
そして、中東情勢の影響でバーレーンGPがマレーシアのセパン・サーキットで開催されることが発表された。F1とパートナーがパンデミック中に見せた柔軟な対応と同じく、見事な判断だ。もしカタールとアブダビが開催できなければ、ヨーロッパでの代替レースも検討されているという。
夏休み明けは、8月21日から23日にオランダGPでスプリントウィークエンドが行われる。残り291ポイントがまだテーブルに乗っており、チャンピオンシップは全くの未決着。ノリスの勢いは止まるのか、それともメルセデスやフェラーリが反撃するのか。後半戦がますます楽しみだ。
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